長野県は日本有数の温泉県だ。北アルプス・南アルプス・中央アルプスという三つの山岳地帯に囲まれた地形が多様な温泉を生み出し、スキーリゾート・高原・歴史的な古湯まで様々なシーンで温泉を楽しめる。

野沢温泉(長野県北部)— 外湯文化の聖地と最強のスキーリゾート

13の外湯(共同浴場)を持つ野沢温泉は、「外湯文化」が生きた温泉地として全国でもトップクラス。すべての外湯が温泉組合の管理で無料(一部寸志)で開放されており、観光客も利用できる(入浴マナーの遵守が条件)。泉質は単純硫黄泉で、やや白濁した湯が特徴。冬はスキーシーズンと重なり、雪の中の外湯めぐりが最高の体験となる。

渋温泉(長野県北部)— 九湯めぐりとスタンプラリーの楽しみ

志賀高原への登山口近く、山腹に旅館が密集する温泉地。9つの外湯それぞれに「目の湯」「子安の湯」「初湯」などの名前と由緒があり、スタンプラリー形式で制覇を目指す「九湯めぐり」が名物。宿泊者限定の仕掛けで、ご当地の連帯感が醸成されている。隣接するジゴクダニ野猿公苑のニホンザルとのセット旅行も人気だ。

白骨温泉(長野県中部)— 乳白色の炭酸水素塩泉と原生林の秘湯

上高地・松本への観光アクセス拠点としても重宝される隠れた名湯。特徴は「時間が経つと白濁する」炭酸水素塩泉で、源泉内の炭酸カルシウムが空気に触れると沈殿して白濁する。毎朝透明な湯が時間とともに白くなっていくさまは、源泉かけ流しの証拠でもある。ブナ林に囲まれた露天風呂は四季を通じて絶景。

別所温泉(長野県中部)— 信州最古の温泉と国宝の寺

「信州の鎌倉」とも呼ばれ、国宝・安楽寺(木造八角三重塔)など多くの文化財に囲まれた歴史ある温泉地。平安時代には「七久里の湯」として知られた記録があり、1000年以上の歴史を誇る。泉質は単純硫黄泉で、無色透明だが硫黄の香りがほのかに漂う。こじんまりとした温泉街は落ち着いた雰囲気で、歴史散策と温泉を組み合わせた旅に最適。

信州温泉旅の季節ごとの楽しみ方

  • 冬(12〜3月):野沢・渋での外湯+スキーが最高。粉雪の中での露天風呂は格別。
  • 春(4〜5月):残雪の山々を眺めながら白骨・白馬周辺の温泉で春山の雰囲気を満喫。
  • 夏(6〜8月):標高が高いため涼しい。上高地トレッキング+白骨温泉の組み合わせが人気。
  • 秋(9〜11月):紅葉のピークは10月中旬〜11月上旬。渋温泉・野沢周辺の紅葉は圧巻。