国民保養温泉地は「保養地として使える温泉地」の指定

環境省によると、国民保養温泉地とは、温泉の公共的利用を増やすため、温泉利用の効果が十分に期待され、健全な保養地として活用される温泉地を、温泉法にもとづいて環境大臣が指定するものです。指定は昭和29年に始まり、令和4年10月現在で全国79か所が指定されています。

指定の基準

選定はおおむね次の基準で行われています。

温泉の泉質と湧出量

  • 利用する源泉が療養泉であること
  • 湧出量が豊富であること(目安は利用者1人あたり毎分0.5リットル以上)

温泉地の環境など

  • 自然環境、まちなみ、歴史、風土、文化などから保養地に適していること
  • 適正な温泉利用や健康管理を指導できる医師の配置、または医師と連携して入浴方法を指導できる人材の配置・育成の方針があること
  • 温泉資源の保護、衛生管理、公共的利用の増進、高齢者・障害者への配慮に取り組むこと
  • 災害防止の取組が充実していること

観光地としての人気ではなく、「温泉で心身を休める場所として整っているか」を見る制度だといえます。

日本温泉で紹介している国民保養温泉地

日本温泉の掲載温泉地のうち、環境省の国民保養温泉地の一覧(各地の国民保養温泉地計画)に名前がある温泉地の一部です。一覧では複数の温泉地をまとめて1か所として指定している場合があります。

温泉地都道府県環境省の一覧での名称
酸ヶ湯温泉青森県酸ヶ湯温泉
鳴子温泉郷宮城県鳴子温泉郷
銀山温泉山形県銀山温泉
蔵王温泉山形県蔵王温泉
日光湯元温泉栃木県奥日光湯元温泉
四万温泉群馬県四万温泉
白骨温泉長野県白骨温泉
奥飛騨温泉郷岐阜県奥飛騨温泉郷
龍神温泉和歌山県龍神温泉郷
湯原温泉岡山県湯原温泉
長湯温泉大分県竹田温泉群(長湯温泉、久住温泉郷、竹田・荻温泉)
由布院温泉大分県湯布院温泉郷(由布院温泉、湯平温泉など)

このほかの指定温泉地は、特集「国民保養温泉地に指定されている温泉地」にまとめています。最新の一覧は環境省のページで確認できます。

国民保養温泉地の楽しみ方

保養が目的の制度なので、日帰りで1回入るより、何日か泊まってゆっくり過ごす旅に向いています。環境省の掲示基準では、温泉療養で十分な効用を得るには通常2〜3週間の療養期間が適当とされていますが、短期間でも気分のリフレッシュなど相応の効用が得られるとも書かれています。入浴の回数や時間の目安は「温泉の正しい入り方」を参考にしてください。